Enjoy Dance Festival 2025 in KOBE

Aプログラム 作品情報

【Aプログラム】3月6日(金)19: 00開演 会場:ArtTheater dB KOBE 

*上演後に、公募二次選考委員をゲストに迎えてポストトークを行います。
*()は振付家の活動拠点 *作品の掲載順は必ずしも上演順ではありません。

スタジオ・長田教坊<パク ウォン&趙恵美> 〔オープニングパフォーマンス〕 18:50~

 

パクウォン:コリアンパーカッショニスト。神戸市長田区生まれの在日コリアン3世。学生時代から韓国伝統打楽器チャングに携わり、阪神淡路大震災を契機に本格的に演奏活動を開始。2010年神戸長田文化賞受賞。2015年に拠点となるスタジオ・長田教坊(きょばん)を設立。
趙恵美:コリアンダンサー。京都生まれの在日コリアン4世。

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加藤理愛(東京)〔公募A〕

「どこまでもスキップ」

構成・演出:加藤理愛
振付・出演:畠中真濃、加藤理愛
初演:2024年1月「Choreographer’s concert vol.3」横浜赤レンガ倉庫1号館
初演クリエーション出演:鈴木彩葉

 

いとも簡単に反転するので大丈夫です。
ユートピアで踊りつづけて。

反転。それをずっと求めていたはずなのに、いざ起きてしまったら手も足も出ない。知らないふりをして一生懸命スキップする。
怒りたいのに悲しいから怒れない。怒る相手もいない。だから私は、舞台で怒る。

この作品の初演クリエーションの最中に、父が急死しました。私にとってこの作品は、弔いであり怒りです。再演することで見えてくるものに立ち会っていただけると幸いです。

 

増川建太/ こむらがえり體(京都)〔開催地推薦・京都〕

「肌肉→骨↗︎腑 エンターー↑ーキー」

構成・演出:増川建太
振付・出演: 遠藤リョウノスケ、増川建太
ドラマトゥルク:岡元ひかる
初演: 2025年6月「Body and Spirituality展」KITANO THE MAGNET

photo: Misa Shinshi

腸の壁に書かれた言葉を探しに身体に梯子かけ降りる。

採った言葉をミスタイプしながら身体に再度打ち込みエンターキーで送信すると踊りから返信あり

出演者は、言葉をPCに打ち込み、その打ち込む言葉に触発されつつ動く。スクリーンに映し出される言葉は時間の経過とともに集積され、観客の知覚に働きかける詩、あるいは舞踊譜の形をして可視化されてゆく。本作では、言葉が喚起する記憶を身体で「なぞる」ことと、タイピングで「書く」ことが同時に行われる。言葉によって動く方法を批評的に観察しながら、この体験が劇的なものとして知覚され得る空間の創出が本作の関心事である。

 

安本亜佐美/ Co.SCOoPP(京都)〔開催地推薦・神戸〕

「Hidey-holes」

演出・振付:安本亜佐美
出演:板倉佳奈美、岡野亜紀子、益田さち、大歳芽里
初演:2025年

「Escapist」photo: Junpei Iwamoto

舞台空間とはどこからどこまでを指すのか?見えていなかった空間を知覚し、

心地よい居場所を探るための天地不問のクライミング&ダンス。

バーティカルダンスというハーネスとロープを装着して踊る空中でのダンス技法を取り入れた作品です。空中に登る為にはロープの設置が必要で、私はしょっちゅう劇場の天井裏や屋上に足を踏み入れます。時には上演中ずっとその暗闇に潜んでいる事も。人が普段は行けない場所に居るってワクワクする。そんな気持ちで空中にダンサーを置く事にハマっています。色々な場所に身体を置きたい。

 

岩淵多喜子 〔リバイバル・リクリエーション〕

「Be」
構成・演出・振付:岩淵多喜子
出演:長谷川陽菜、合田有紀

初演照明デザイン:岩品武顕
初演共同振付・出演:太田ゆかり、大塚啓一
初演:2001年2月 横浜ダンスコレクション2001 ソロ×デュオコンペティション

photo:塚田洋一

自分自身であること

自分自身でありながら他者と存在すること

他者と存在しながら自分自身であり続けること

アンビバレントな感情、自信、コンプレックス、独立、依存、競争、協力、などをキーワードに、「存在する」ということについて身体的、心理的側面から考察した作品。

―1999年にDance Theatre LUDENSを設立して以降、国内外で高い評価を受ける振付家・岩淵多喜子。代表作「Be」は、横浜ソロ×デュオコンペティションで「在日フランス大使館賞」等を受賞後、国内外のフェスティバルより招聘され、2003-08年JCDN「踊りに行くぜ!!」とアジアツアーでも計10地域で上演を重ね、人気を博した。ユーモラスな場面や会話のような男女のコンタクトが味わい深い名作。

◎出演者プロフィール:
※リバイバル上演にあたり出演者を全国公募で選出し、東京・京都で作品稽古を重ねて上演を迎えます。

 

長谷川陽菜 Haruna HASEGAWA

静岡県出身。5歳から高校卒業までモダンバレエを学ぶ。「踊りが好き!」の気持ちが芽生えたフェーズ。大学時代はダンス部に在籍し、創作ダンスや現代舞踊を中心に多くのコンクールに挑戦。どんなダンサーでありたいのか、ぐるぐる考えた4年間。現在は会社勤めをしつつ、関西を中心に活動中。悩みながらも踊ること、表現することに励まされる日々。「その場に在る」ことに向き合って、自分の心とからだを信じ抜く強さがほしいです。

 

 

合田有紀 Yuki GODA

2007年~2017年、Monochrome Circusに所属し国内外問わず多くの作品に参加。2015年、野村香子と共に「ゴーダ企画」を立ち上げる。企画ごとに多分野の芸術家と共にチームを作成しコラボレーションを行う「コレクティブカンパニー」スタイルの活動を始動。令和4年度 京都市芸術文化特別奨励者。

 

 

 

■ポストトーク ゲスト:竹内厚(編集者・ライター)

 

Atushi Takeuchi
1975年生まれ。様々なジャンルを越境しながら編集、執筆を手がける。NPO法人ダンスボックスの気まぐれ刊行なフリーペーパー「長田ルンバ」の編集を担当するとともに、代表・大谷燠さんの人生録1『まぁええがな』、2『そんなこともありましたな』の編集・執筆も。第3弾も進めたい。