Report/Survey
振付家・ダンサー
今回山代温泉でのワークショップ、滞在制作、上演を通して本当にたくさんの学びがありました。
まず、夏のワークショップでは講義を通して振付家としてのいろいろな視点、作品をつくる過程で言語化することの大切さを改めて学ぶことができました。また、社会的にどのような影響があるのかなど今まではあまり深く考えたことがありませんでした。これからの創作活動において重要な視点だなと感じました。
また、この期間の中で、場所に応じて作品を組み替えたりお客さんに応じて対応していくことの大切さを学びました。今回はお寺ということで、寒さ対策をしながら他の作品との兼ね合いも考えて観客の位置を決めたり、公演の流れを決めていきました。そして自分の作品のことのみならず、公演全体の流れも他の振付者、出演者と共に計画していけたことで、公演を運営していく上で考えなければならないことが明確になっていきました。また、3公演とも演出を変更しても良いとのことでしたので、今回本当にとても良い環境で作品を上演させていただけたと感じています。感謝いたします。
また、まちのコミュニティの強さと一体感、温かさにはとても感動しました。個人的にこれからの活動に活かしていきたいと思う部分が多くありました。今回は山代温泉という温泉街でしたが、東京と比べると人も少ないし、集う場所も少ない。ですが今回滞在させていただいて地域の方々とコミュニケーションをとる中で、コンテンポラリーダンスを観たことがない方にも興味を持ってもらえることができたのではないかと感じています。中でも、今までの人生で出会ったことがない世界だと言っていたお客様がいて、とても素敵な瞬間に立ち会うことができたなと感じました。
今回、児童館でのワークショップを担当させていただき、とてもいい経験をさせていただきました。未就学児から高齢の方までたくさんの方が来てくださり、とても賑やかで楽しいワークショップになりました。年齢の垣根を超えた時間の共有はとても尊く、素敵な瞬間が何度もありました。ダンスの素晴らしさを私自身あらためて再認識しました。今後の活動に活かしていきたいと思います。