Report/Survey
振付家・ダンサー
今回のようなプログラムに参加するのは初めてでした。制作途中の作品をいつもと環境を変えて、集中的に制作したいと思ったのが参加させていただいたきっかけです。今回は平原慎太郎さんときたまりさんがメンターとして入ってくださり、迷ったり、分からなくなったらすぐに相談できる、とても恵まれた環境での制作期間となりました。とにかく言葉にすることを求められました。
私は創作中、思いつきや感覚を頼りに突き進む傾向にあり、作品に多くの隙や雑さが残ることが多かったように思います。なぜそれを選択したのか、それに対する意味は、何を伝えたくて、どう伝わりたくないのか。“細部“を突き詰めていく、重たく、繊細な時間が流れていたように思います。そのおかげで論理化され、作品の内容がより明確に強度を増したと実感しております。また作品を作るときにもっと周りを頼っていいことも学びました。我儘に実現させたい事を相手に謙虚に相談すること。もの作りは1人ではできないものだなと、今更ですが、当たり前のことを気づかされ、人としても成長させていただいた滞在制作期間でした。
今回、“サッポロコレオ2024“に加え、“Choreographers 札幌“でも作品上演をさせて頂きました。せっかくの機会でしたので、それぞれの会場を生かした別々のテクニカルで上演させて頂きました。見え方や、体感が大きく変わり、自分自身、作品に飽きることなくパフォーマンスができたのはとても面白い体験でした。また、両方見にきてくださったお客様からも興味深い、嬉しいお言葉を頂けて、チャレンジしてどんどん作品を変化させていくことの大切さも実感しました。札幌のお客様、スタッフの皆さま本当に温かく、居心地がよかったです。また札幌に戻ってきたいです。精進します。ありがとうございました。