参加されたプログラムについて。発見したこと、吸収できたこと、振付家(または振付家を志している)の方は、
特に今後の活動のプラスになったことなど。
今回は「ダンスでいこう‼︎」開催地主催者からの推薦作品である泰山咲美振付作品「Re:Signal Circuit」にダンサーの一人として参加いたしました。出演者としてフェスティバルに参加させていただいた視点からのフィードバックとなりますが、プログラム全体を通してとても贅沢な体験をさせていただけたことにまずは心より感謝を申し上げます。
作品の完成度について反省すべき点が多々あるのですが、「ダンス作品を創作する」はじめの一歩を踏み出す大きなきっかけを与えていただいたこと、同じ立場で参加している全国のアーティストたちとの出会いの場に立ち会えたことはとても貴重な経験となりました。
テクニカルリハーサルでは照明・音響・舞台監督さんをはじめ、スタッフ陣の皆様がとにかく温かな雰囲気の中で進めてくださったことが、他現場とは違い特別な環境でした。経験値を汲み取った上で温かくサポートして一緒に創ってくださる姿勢が非常にありがたかったです。私たちが本番ギリギリまで作品に悩んでいる時に、優しく助言をしてくださった神前さんの温かさにも救われていました。
個人的には、今回ゲスト作品をゲネプロ含めて何度も拝見して本番までに作品が変容を遂げていく様子を観れたことがとても贅沢な体験であったと感じています。同じ作品・振付であっても舞台リハーサルを重ねていく中で、ダンサーの身体の中に帯びる熱量がぐんぐん伸びていき、作品に厚みや奥行きが生まれる。何度見ても新しい発見があり、噛めば噛むほど味わいが出るスルメのようで、些細なことで見え方が変わる作品の深さに圧倒されました。再演を繰り返しながら、たくさんの時間と人々の手が加わることによって醸造されていく創作の可能性に大きな魅力を感じました。
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