参加されたプログラムについて。発見したこと、吸収できたこと、振付家(または振付家を志している)の方は、
特に今後の活動のプラスになったことなど。
ワークショップからクリエーション期間を通して、常にダンサーの気持ち・モチベーションを保たせ続ける雰囲気を感じた。日々のクリエーションの時間を終えた後、どれだけの時間をかけて次のシナリオを決めていたのか、ダンサーと離れた場でどれだけ作品に向き合う時間を割いたのかは計り知れないが、翌日には「昨日のここをこうしてみよう」というアイデアが用意されていてすごいと感じた。創作において、振付家としてやりたいこととダンサーが応えることのバランスを上手く取っていただいた。
そのため否定の少ない環境で作品に向き合うことができ、自分が今まで使わなかった動きを生み出すことができた。自分の理性やロジックで動きに制限をかけるのではなく、良い意味で無責任に体を動かすことで、新たな動きにたどり着けた気がした。さらに、自分の思考の外にあるような意外な振りを生むためのプロセスを学んだ。自分の価値観で面白いと思うものからずらした動きが、自分や観客にとってどんな解釈を生むか、とても興味の湧く期間であった。大学で所属しているダンス部や、その他創作ダンスに取り組む今後の経験において活かしたい。
また、本番前の平日5日間を集中的にクリエーションに使う特殊な日程を過ごし、ダンサーとして効果的に作品にのめり込むことができた。
クリエーションだけでなく、公演後に実際にダンサーや振付家として活躍されている方にお話しいただけたことも有意義であった。今後も創作と向き合う機会があると思うが、褒められた、また自分の強みだと考えている個性や芯を、自信を持って押し出していこうと思えた。
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