Report/Survey

レポート/アンケート

名古屋『レジデンスアーティスト育成事業2023』

参加されたプログラムについて。発見したこと、吸収できたこと、振付家(または振付家を志している)の方は、
特に今後の活動のプラスになったことなど。

今回は主宰者側から、建物全棟を使えたら使って欲しい。また、高校生や大人を対象としたワークショップではなく小中学生が対象というワークでありながら一緒になるべくフラットに舞台の上でパフォーマンスするということを目指せたこと。そして建物一棟をなるべく使うという形で上演を行えたことは、何か部分的に舞台をレプリゼンテーションするとか、作品至上主義ではない文脈の紹介にもなっていたのではないかと考えます。作品が出来ることと、作品以外だからこそ出来ることを言説とともに紹介していくことがダンスの活動(あるいはどうダンス以外のものと接点を持てるか)を拡張していけるのではないか、そういったことが一つコンテンポラリーダンスの未来のオルタナティブな形としてありえるのではないかと思っています。また刺激的な名古屋のアーティストとの交流についても即席ながらセッションイベントなどを実施できたこと。ダンサーにはそういった自主性を企画することと、そこに積極的に参加していくような姿勢も、新しく身体(知性とセットで)を作っていくということにおいて重要なのかなぁとも思いました。

プログラムに対してのご意見・ご感想など。

もっともっと話をしていく時間がきっと必要だと思います。立場の違う人たちが話し合い、アイディアを出し合い、どの部分だったら自分でアクションを起こせるのか、を話していくことが大事だと思います。振付を渡してそれを実行していくように、関係性、サポートがあるからこそ動けるんだということを確認の上(することでそれが後押し、ひと押しとなり )やっと動いていけるということが重要と思います。

 

『Choreographers 2023 北九州』 

参加されたプログラムについて。発見したこと、吸収できたこと、振付家(または振付家を志している)の方は、特に今後の活動のプラスになったことなど。

あまり再演自体を何度かするということがなかったので京都での公演も含めると3回目の上演になり、場所も変えながらどのような対応力が作品自体に内包されているかも含めてやりながら知っていく機会になりました。
またコンペではなかった分、ショーケースということでの他の作家の方やスタッフの方とのやりとりを重ねることも大きかったように思います。
この全国でのショーケースということが最初の時点で把握出来ていなかったので、これが全国的に展開されるということが振付家間でどのようにしてか把握されることが出来るとたぶん意図されていたダンスコミュニティのネットワークの部分を強化する手立てになるのではないかと思いました。難しいところではありますが。

 

プログラムに対してのご意見・ご感想など。

また今回はトークのプログラムもうまく作用して充実したものになったと思います。中々ショーケースだけでは難しいところをどのようにプログラムや方法によってコミュニケーションを作っていけるか。また今はショーケースだけでなく、屋外で踊る人やただ上演という形以外でのダンスを模索されている方が増えてきているように感じます。それはコンテンポラリーダンスだからこそ、リーチ出来る抽象的な事物との関係の作り方だったり。そういうことは全国的に少なからずあるということとこのようなショーケースという古典的なプラットフォームとのバランスとかそういうことを考えたりしています。前よりも観客が減ったとかそういう話も聞きますが、既存のダンスではこぼれ落ちてしまう様々な事象に対応している作家が多くいるということは、このテクニックや知識というものを観客の人にも共有することが出来るはずでそのことこそが希望のように感じます。これまでの見るだけの観客から、参加して行くような観客などをどのように作れるかも最近の個人的な興味です。 
すばらしい継続をありがとうございます。 出来る範囲でまた協力できればと思います。気軽にこのネットワークを活躍していけないかとも思っています。