【ダンスでいこう‼2024】山代温泉:B滞在制作・公演「VISION+」終了しました!(11/23-24)
2024.11.29
「ダンスでいこう!!2024」山代温泉:「空間感覚で広がる振付・演出の世界2024」
講座「VISION」(8/27-29)に続いて、滞在制作・公演「VISION+」(11/23-24)が終了しました。
「VISION+」は、8月に山代温泉で行われた講座「VISION」を経て選出された4組の若手振付家による新作公演で、関東から4組の振付家が山代温泉に滞在し、11月23、24日に3回の上演を行いました。
また11月21日には関連企画を行いました。企画・運営の山田企画とJCDNによるレポートをお届けします。
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📝山代温泉:空間感覚で広がる振付・演出の世界2024について
https://choreographers.jcdn.org/program/d24_yamashiro
コンテンポラリーダンス公演「VISION+」
日時:2024年11月23日(土) 15:00開演 24日(日) 10:00開演 / 15:00開演
会場:山代温泉 専光寺本堂(石川県加賀市山代温泉225-1)
振付家・上演作品:
上田園乃「シェイプ・オブ・ダスト」
浦島優奈「Character」
大月侑「The Soft Container」
YANG CHEN(ヨウシン)「chairs:対話」
◆講座「VISION」(8/27-29)のレポートとあわせてご覧ください。
JCDNレポート https://choreographers.jcdn.org/news/5287
特待生参加者のレポート https://choreographers.jcdn.org/news/5570
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「VISION+」上演を通して
●8月に山代温泉で行われた講座「VISION」を経て選出された4組の若手振付家は、いずれも関東を拠点に活動されています。このうち、浦島さんは福井出身で北陸に縁がある振付家です。
出演者やスタッフを含めると計11名とこれまでにない滞在者数になり、2つの場所に分かれて過ごしていただきました。
現地でのスケジュールは
11月20日に移動、21・22日に作品ごとに時間を割り振って会場でリハーサル、22日の夜に1回目のランスルーを行い、修正や手直しを加えて23日午前中に2回目のランスルー。そして23日15:00に公演1回目。24日10:00と15:00に2回目と3回目の公演。各回公演終了後は、お客様と歓談する時間を設けたほか、最終回はお客様を交えて3日間の振り返り「ダンスを話す会」を行いました。合間に今年初の関連企画として、地域の方に活動を知ってもらう機会として、児童館でのワークショップと、おんせん図書館にて「ダンスを読む」トークの企画を行いました。
公演当日は、これら関連企画でお世話になった方が観に来られて、一人一人の振付家と最後まで話をしてくださったり、相乗効果がたくさん見られました。また、出演者がそれぞれ広報してくれたこともあり、私たちが初めて出会うお客様も多く、そうしたお客様一人一人が終演後も残って、そこかしこでダンスについて語る場が生まれていました。
同じ場所で上演を何度も繰り返す機会があること、そして振付家が初めて出会うお客様、ダンスを初めて見る人や何度か観ている人、専門的に見ている人など、様々な立場の人から自身の作品について感想や意見をいただける場が、山代温泉プログラムの特徴的なところといえると思います。お寺という場の雰囲気や、1回の観客数が多すぎないのが、話しやすい空気を生んでいるのかもしれません。(JCDN)
上田園乃「シェイプ・オブ・ダスト」振付・出演:上田園乃
浦島優奈「Character」振付:浦島優奈 出演:椿実歩子、仙石孝太朗、浦島優奈
大月侑「The Soft Container」振付:大月侑 出演:富永あみ、原口はるか、大月侑
YANG CHEN「chairs:対話」 振付・演出:YANG CHEN
出演:LI YI CHUN ZI、YANG CHEN 技術サポート:ZHU YUMO、VR撮影:LI YIMING
●全体を通して、ひとつの作品を作るにも色んなドラマがあって、その中でまた作品が生まれ変わっていく、そんなことを感じることが出来る滞在制作と公演でした。
滞在制作での振付家たちとの朝のミーティングを聞きながら、山代温泉・専光寺でのこのプログラムで、振付家、そしてダンサーのみんなが安心して挑戦できる場所が生まれている感覚になりました。
仏様が見守ってくれてる本堂は縁がないと知らないだろう温泉地にあり、温泉街だからこそ色んな人が交じり合う環境があって、それを包み込んでる温かい湯気がある、そんな環境で専光寺の方には大切な本堂を自由に使わせていただきとても感謝しています。
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終演後もたくさんのお客様が残って色んな話の花が咲いていました。お客さんも知らない方が多く、劇場ではない場所だから出来る贅沢な時間で、だからこそ色んな意見がもらえたりもしたのかなと思いました。
ダンス公演を3回も上演できる環境は、ほんとになかなか無いのが現状です。今回、上演を重ねるごとに作品が成長していく様子を目の当たりにして、このような環境が当たり前になると良いなと強く感じました。
上演後の「ダンスを話す会」では、お客様からひとつひとつの作品に丁寧に想いをのせて感想をいただいたり、子どもさんが目をキラキラさせながら「また見たいと思いました!」と話してくれたり、「こんな面白い公演、500円で良いんけ?」と率直に話してくれたり、たくさんの言葉をいただける時間がありました。
振付家の皆さんからは、夏のワークショップから3ヶ月を経て、最後の5日間の挑戦を振り返って、想いを話してくれました。
また、出演者として参加したダンサーたちからは、振付家に寄り添いながらどう作品に関わっていたかを、一人一人が話してくれました。一瞬一瞬がかけがえのない時間でした。
このプログラムに関わってくださった全ての皆様に感謝いたします。
ありがとうございました。(山田企画)
📝関連プログラム(11月21日開催)
●みんなでおどろうWS
山代児童館センター、山代老人福祉センターで、参加振付家の浦島優奈によるダンスWSを実施。子どもから、大人、年配の方まで20名あまりの参加者が自由に体を使っておどっていました。
●ダンスを読む
おんせん図書館にて、参加振付家とダンサーと、ファシリテーターのひとり寺西望さんも交えて、地元の方々との交流会が行われました。ダンスとはどんな表現か、何を考えて踊っているのか、『ダンス』そのものを題材に話題は広がり、濃密な交流となりました。