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レポート/アンケート

講師等

鈴木ユキオ

ダンサー・振付家

<ダンスでいこう!!信州「山あいの振付キャンプ」(2024)>

-あなたは、どういう振付家を育てたいと思いますか。

多様な価値観の時代なので、柔軟であることその為に思考し続けることが大切だと思っています。ダンスは習ってきているけれど、作品をつくることは教わっていない場合がほとんどなので、そこの壁にぶつかる方が多いように感じます。一方で、ダンス以外からダンスを始めたり、振付家になる場合は発想はとても面白いのですが身体の事を理解していない場合も多くアイデアだけで終わってしまったり、最初の何作品かで行き詰まってしまうことも多いように思います。
そこを理解して思考と身体の両方から考えられる振付家が育っていくと良いと考えています。

 

-また、そうした振付家を育てるために、何が大事だと考えていますか。

今回の企画はまさにそこに挑戦できる良い機会でした、3人のそれぞれ違うタイプの振付家がいたこと、いわゆる西洋的なダンスからスタートしていない私が組むことで多様な考え方を提示できたと思いますし、そのおかげで参加者も多様な方が応募してくれたように思います。
そして今回、重きを置いたことは(考えていることを人に伝えること)です。頭の中で考えていてもそれを外に出さなければ曖昧なままで終わってしまいます。それを何とかして人に伝えることで、自分の間違いにも違和感にも気づき、修正しながら思考が進んでいくと思います。そこをしっかりやりつつ、本人が何をしたいのかを引き出しながら創作にトライしてもらうことが大切だと思うので、そこに重点を置いて進めました。

 

-実際に行ってみてどうでしたか。また、期待していたこと、これから期待することなど、お聞かせください。

話しだすとまとまりがない場合もありつつも、みなさんしっかりと話してくれてそこに対して質問や確認をすることで刺激したり、肯定しながら本人が進みたい方向をサポートしていくことで、皆が自分に向き合う良い時間が生まれたと思います。
作品を作る経験が既にある方にとっては、自分の方法論を深めるチャンスになったと思いますし、初めての方にとっては苦しいけれど自分のやりたいことを見つめる良い機会になったと思っています。
気づくことや変化できるにはタイミングが必要だと思います。すぐに反応できるかたもいれば、終わってからじんわりと実感していく方もいると思いますし、何年もかかる人もいるでしょう。また振付家にならない方もいると思います。
発表を見た限りでは、みなさん最後まで格闘していたと思います。自分なりの答えを見つける努力が見えてとても嬉しかったです。また、他の方の考え方や作る過程を見ることで刺激を受け、視野も広がっていったことも良かったと思います。
私としてはダンスというのは、自分に向き合うという側面があると思っていて、今回のような合宿で濃い時間を過ごすことで何かしら自分を掘り下げることができたのではないかと思いますし、それこそが大切なことだと思っています。そして結果を求めずにプロセスに重きを置いたことで今後の作品、ダンス感、人生において影響を持つ時間だったのではないかと思います。

 

-プログラムに対してのご意見・ご感想など。

同じ目的を持つものが集まって長い時間を過ごすことで刺激し合い、相談し合いながら、進むことができるのはとても良い機会だと思いました。
一緒に伴走できて幸せでしたし、私もとても刺激をもらいました。

 

<ダンスでいこう!!松山「カラダでTRY ANGLE」(2023)>

-あなたは、どういう振付家を育てたいと思いますか。

オリジナリティを持った創作ができる振付家。ダンスを理論的にも考えることができ、また自分のやりたいことがある人になって欲しいです。ダンスを習っていて、上手に踊れる人は多いですが、作り手になるのはまた違ったものが必要だと考えています。

 

-また、そうした振付家を育てるために、何が大事だと考えていますか。

今の日本の現状では、教育機関やダンスの様々な協会などで行われているダンスとは違う形のダンスのあり方が学べる機会が少ないと感じます。
そこではないダンスを実践している人達がもう少し教育にも関われたらよいと思うのですが、現状難しいのでこのような形(カラダでTRY ANGLE)で機会を頂けたことに感謝しております。それと同時に独特の踊り手、作り手が必ずしもいい伝え手ではないこともあります。その人だから、その人しかできないことを、どのように受講者に伝えるのかは私たちの課題だとも思います。きちんと自信の考え、やり方を伝えれるようにし、それを参加者が理解し発展させていけるよう、伝える技術も磨いていかないといけないと思っています。

 

-実際に行ってみてどうでしたか。また、期待していたこと、これから期待することなど、お聞かせください。

今、このタイミングでこの機会を頂けたことは、とてもよいタイミングでした。自分のことがやっと整理できてきて、言葉でも実践でも伝えれるようになってきた時期だということもあり、自分の持っているものをしっかりと伝えることができたように思います。また、7日間5、6時間のワークというハードなスケジュールでしたがこれくらいやらないとできなかっただろうと思いますので、これだけの時間を費やすことができよかったです。参加者たちそれぞれと密な時間を持つことができました。そしてホストであるMOGAの皆様のサポートが素晴らしく、アットホームでウェルカムな雰囲気が初心者でも経験者でもそれぞれ自分に素直に向き合える時間を作ってくれた気がします。今回の松山の3本の柱というのも、MOGAだからかもしれませんが、とても機能していたと思いますし、意義のある時間だったと感じています。

 

-プログラムに対してのご意見・ご感想など。

このような企画が続いてほしいです。私自身も模索しながら進んできましたが、これからはシェアして伝えていく時期にもきていると思うので、少しでも知りたいという人がいれば役に立てたらと考えています。