Report/Survey
上演作品振付家
振付家・ダンサー
お寺での公演を初めて経験し、普段立っている”劇場”が、いかに守られた空間であるかを再認識しました。アクティングエリアと客席の位置を考えることから始まり、毎日変わる天候の影響も考慮しながら、空間について学ぶ非常に良い機会になりました。場合によっては、稽古場で作り上げたものを捨ててでも、作品を上演する空間をしっかり捉えて、いかに空間をよく見せるかを考えなくてはいけないということを身をもって学びました。”地方の”・”お寺で” ダンス公演をするということで、単に自分の作品の在り方だけでなく、公演の組み立て方やお客さんへのアプローチについても今一度考えるきっかけになり、得るものが非常に多かったです。企画者の山田さんをはじめ、講師・スタッフの皆さんから濃密なフィードバックを受けることができ、振付家としての思考を見つめ直す機会にもなりました。
また、今回は石川県で採集した竹や流木を使用し、それに対するフィードバックもお聞きしながら、小道具と空間の関係性を探れたことはもちろん、小道具の意味合いや、ものの振動を身体がきちんと受け取っているかなど、作品を詰めていく段階で検討すべきところを洗い出すことができました。今後の創作でも、単純に筋が通っているかだけでなく、空間・身体などあらゆる方向からものと向き合うことを大切にしたいと思います。