Report/Survey
上演作品振付家
振付家・ダンサー
今回、振付家として参加させていただきました。私が何よりえんだんふぇすに参加して良かったと思ったことは、本プログラムの主旨でもあるように、上演だけを目的とせず他の出演者、そしてスタッフとの交流の場であったということです。
現在活動拠点としている松山では同世代の振付家がほとんどいないため、今回全国から集まった若手振付家の皆さんの作品を観たりプロセスに触れることができ、とても刺激になりました。どの作品も同じものがないように、私自身も自分の作品を作り続けていこうと前向きに思えたことは自分にとって発見でした。
そして、地元からももっと振付をする同世代が出てきてほしい!とも感じました。
そうすればもっと互いに切磋琢磨できて良い作品が生まれてくるのではないか?
そのために小さくとも自分ができることもあるのかもしれないなぁとも思いました。
また、寺田みさこさんや山下残さんなど関西在住の振付家の方々とも沢山お会いでき、数日間の中で様々な話ができたこと(作品を観てもらっての感想や意見などをもらえたこと)も今後の創作のプラスとなりとても嬉しかったです。
私は昨年の「ダンスでいこう!」から続けて参加させていただきましたが、段階を経てステップアップできるこれらのプログラムは次の目標をおくことができ、継続して作品づくりを行えるの大切なプログラムだと思います。このような経験と研磨の機会を与えてくださったJCDNの皆さんに感謝です。
今回初めて振付家として作品をつくりました。プログラムの中で特に良かったのは、2度に亘るクリティカルレスポンスを経験できたことです。製作途中の作品を人に見せるということはとてもナーヴァスなことですが、このシステムであれば「作品をより良くするための場」であることが前提に置かれるので不安がかなり軽減されました。発言される言葉もステップによってアーティストを尊重した言葉をもらえ、作品の核となる部分や自分でも潜在的に気になっていたポイントなどを表面化でき、その後のクリエーションにとても役に立ちました。また、本番では他の振付家に出会えたことも大変刺激となりました。経験豊富な鈴木ユキオさん、同世代の佐々木実紀さん、お二人とのアフタートークも、今もっている悩みやぶつかった壁など、それぞれの現地点から率直に対話ができてとても学びになりました。ダンスは身体ですが、今回はクリエーションにおいて特に言葉の使い方が成長できたポイントだと思います。ダンサーへのフィードバックでの言葉の選び方や、その振りやシーンがよりクリアにイメージに近づけるよう的確に伝える言葉の選び方、クリティカルレスポンスで思考を言語化することなどです。
JCDNさんとは、2011年踊りに行くぜⅡの矢内原美邦作品に出演して以来と記憶しています。この企画はコンテンポラリーダンサーを志した当時の私のターニングポイントとなりました。それから時を経て、今回は振付家としてまたJCDNさんにお世話になれたことを感慨深く思います。
とにかく続けること、そうすれば道は開けると教えてもらったような気がします。
本当にありがとうございます。