夕湖/月下の一群
Yuko/Gekka-no-itigun
長野県塩尻市出身。小学校低学年より父の影響で暗黒舞踏の舞台に立つ。上京し、父の師匠である小林嵯峨に師事。本格的に舞踏を始める。「小林嵯峨+NOSURI」メンバーとして作品に参加。
現在は長野県内を中心に活動。
父親の踊りを正面からではなく、斜め後ろから・・裏方としてみた時に、頭に雷が落ちたような、ドスン!という感覚と共に目の前が揺らいだ。その瞬間、心臓が飛び出そうな、恋をしているような感覚になったのを覚えている。その後、師・小林嵯峨の公演を観た後、理由はわからないが涙と嗚咽が止まらなくなった。セリフがあるわけでもない。なのに次から次へと涙が溢れてきた。
なぜなのか?
父親の公演にしろ、師・小林嵯峨の公演にしろ、「なぜドキドキしたのか。なぜ涙が溢れ嗚咽までしたのか」わからない。しかし、懐かしく、母親にすっぽり抱かれてこのまま眠ってしまいたいくらいの安堵感が両公演の後に、胸の中にふうわりと湧いた。
ダンスというのは、そういうなぜかわからない感情にさせてくれる力を持っていると思う。だからダンスに魅了される人が多いのだとも思う。もっと沢山の人にこの温かい胸の高鳴りを経験してもらいたい。