Report/Survey
演出家・振付家・パフォーミングアーティスト
亡き人と今を生きる人をつなぐ「供養」の舞として、岩手県大船渡市に伝わる「浦浜念仏剣舞」「金津流浦浜獅子躍」。現地の風と土を感じ、動きの意味と合わせて実際身体に通して体感してみる事で、知識として持っていた理解を超えて、舞の根底に流れる独特な〝うねり〟の感覚を吸収する事ができたと思います。
力を解放せず、低い重心で下に押さえ込む様な動きのアクセント。動きを「太鼓をバチで押さえる感覚」に重ねて、力の使い方が理解できる様で、反閇で悪いものを押さえ込む様な感覚とつながるのではないか、と自分なりの仮説(=発見)が生まれたので、今後は他の地域の剣舞や獅子踊りとの比較調査にも繋げていけたらと思います。
また、舞を覚えていく過程においても、効率を求める現代的なものの捉え方ではなく、音も動きも「身体に染み込ませていく」という、失われつつある身体感覚、思想、美意識を感じる事ができて刺激的でした。唄の波を身体に染み込ませないと、動作のタイミングが捕まえられず、違和感が生まれてしまう。師匠方から繰り返し教えていただいた意味が、あらためてよく分かったように思います。この感覚は今回の芸能を学ぶ上で非常に重要な点だと思いました。
あわせて、装束、面などの表からは見えない裏側、内側をみる事で、複雑な工程で工夫しながら作られた跡が見え、ものづくりからも芸能への情熱が感じる事ができた、充実の学びの機会でした。
他にない、とても貴重な企画だと思いますので、今後も長く継続をしていただけたらと思います。リピート参加もできると嬉しいです。