Choreographers 2023 新潟公演

次代の振付家によるダンス作品上演&トーク

左:池ヶ谷奏、藤村湊平/中:女屋理音(photo by Toshie Kusamoto)    右:Jong Young Doo(photo by 泉山朗土)

2024年 1月8日(月祝)15:00 開演 プレトーク14:00~14:45(13:45開場)
会場:新潟市音楽文化会館 ホール(〒951-8132 新潟県新潟市中央区一番堀通町3-2)
料金:前売3,000円/U25・障がい者* 2,000円/高校生以下 1,000円(全席自由)
     ※当日500円増 ※障がい者は介助者1名も同料金 ※JCDN会員割引有
チケット発売日:一般発売10月27日(金)
チケット取扱:
https://choreographers.jcdn.org/reservepost

振付家・上演作品:
池ヶ谷奏、藤村港平「対象a」
女屋理音「エピセンター」
Jung Young Doo(チョン・ヨンドゥ) *新潟在住の10-20代のダンサーと共に作品制作
 
プレトーク:
「こんなものまでダンスなの!?  秘蔵映像と最新情報で語るコンテンポラリーダンス徹底ガイド」
乗越たかお(作家・ヤサぐれ舞踊評論家)

関連企画:
アーツカウンシル新潟 語りの場 Vol.34 振付家の役割、その多様性」
11月4日(土)16:00~18:00
場所:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 練習室4
※参加者募集中! 申込・詳細は https://artscouncil-niigata.jp/6092/

 

――コンテンポラリーダンスの振付家の役割って案外知られていない。「振りを付ける」ことに留まらず、作家であり、演出家であり、思想家であり、冒険家であり・・・。ダンスは、時には社会を察知し、真実を探るメディアでもあるのだ! 「Choreographers」は、そんな振付家にまつわるあれこれを、上演&トークを通して掘り下げるシリーズです。 
2023年新潟公演では、「KYOTO CHOREOGRAPHY AWARD(KCA)2022」の受賞振付家による作品のほか、韓国を代表する振付家チョン・ヨンドゥが新潟県内の10-20代のダンサーと作品制作を行い、新作を発表します。
気鋭の振付家による、全く世界観の異なる作品3本立て。コンテンポラリーダンスに関心がある方はもちろん、初めて触れる方も、ぜひトークとあわせてご覧ください。


[振付家・作品紹介]

■池ヶ谷奏、藤村港平(新潟・神奈川)
「対象a」

構成・振付・演出・出演:
池ヶ谷奏、藤村港平

photo:Toshie Kusamoto

                               

身体がシニフィアンによって分断される時、
その裂け目に残る”我々を駆り立てる何か”

 
我々の身体が、言語やモノ、眼差し、身振り等のあらゆるシニフィアンによって分断される時、その裂け目に残る”我々を駆り立てる、言い表せないもの”を「対象a」と捉え、それが如何にして身体を”舞踊する身体”として再構築していくのかを考察する。
成りつつあると同時に、手の施しようもなく存在する事をやめてゆくという舞踊の性格は、「私」という人間存在の本質の次元を、我々の眼差しの一歩先へと永遠に葬り去り続ける。

池ヶ谷奏、藤村港平 Kana Ikegaya, Kohei Fujimura
池ヶ谷奏と藤村港平のコラボレーションとして作品を制作している。「身体は如何にして”舞踊する身体”として再構築されるのか」という問いを出発点にリサーチや実験的なパフォーマンスを行っている。

*KCA2022 京都賞・ベストダンサー賞(池ヶ谷奏)受賞作品

​>>池ヶ谷奏、藤村港平インタビュー(KCA2022)
僕らを踊りに駆り立てる、「対象a」とは何か?

 
■女屋理音(埼玉)
「エピセンター」
構成・演出・振付:女屋理音
出演:加藤理愛、畠中真濃、大月侑、女屋理音

(左)photo by Toshie Kusamoto (右)photo by 大野隆介

未だ身体に残る3月11日の揺れ。
曖昧な輪郭は時に融合し、時に反発しながら、そこに居ることを選んだ。

東北の震災から12年と少し。あの揺れは私の中でまだ残っているようだ。

目を見張るような手際の良さで、物事の輪郭はまっすぐ整えられ、うまいこと仕舞われていく。
私たちはそこからこぼれ落ちた片鱗を拾い集めて、ひとつひとつ確かめる。

揺らぎは排除されるべきものなのだろうか。自然界の生き物は、常に揺れながらやっとそこに立ち続けているのだと思う。揺らぎを含んだ輪郭は、時に融合し、時に反発する。

あぁ、あの時言っておけばよかった。いや、言わなければよかった。

女屋理音 Rion Onaya
幼少からクラシックバレエを中心に様々な踊りを学び、ファビアン・プリオヴィル、ハラサオリなどの作品に参加。大学では振付家研究の傍ら作品創作を始め、物事が形になる前の曖昧な状態を作品の核に置いている。

*KCA2022 ファイナリスト

>>女屋理音インタビュー(KCA2022)
「言語化できない何かを共有する宿命」を創造する

 
■Jung Young Doo(韓国)
「タイトル未定」
構成・演出・振付: Jung Young Doo
出演:天野絵美、熊倉新、黒坂真央、佐藤花、ジョンソン英茉、中條友夏子、細川くらら、茂木孝介、八木愛里、山口莉奈、他、新潟在住の10-20代のダンサー

 

(左)Photo by LG art center(右) In the Land of Punctuation(2021) by KNCDC

 

今、この瞬間の私の身体はどのようなものを記憶として残しているのでしょうか。

時々、考えます。私たちの身体はどこから来たのだろうか? 結局は消えてしまう身体で生きるということは、どのような意味があるのだろうか。お腹が空いたり、寒くて背中が曲がったりすることがあります。美しい風景を眺めると思わず顔と肩が大きく広がることもあります。誰かがひどく恋しくて、胸の奥で得体の知れない痛みを感じることがあります。「私」と「身体」は切り離せません。身体の記憶は、私の記憶になります。私の記憶は身体に蓄積されます。私の身体が動くということは、私の思考が動くということです。私が食べたり飲んだりするものは私の身体となり、私の思考になります。そして、私たちの踊りになります。

今、この瞬間の私の身体はどのようなものを記憶として残しているのでしょうか。
新潟の空と風、大地と海、春夏秋冬、夜空の星と夜明けの霧、夕焼けとおばあちゃんの笑い声、一緒に笑って走った仲間…。すべてが私たちの目に映り、指先に刻まれています。新潟で息づく私たちの身体がどのような踊りを踊るのか、今からワクワクしています。


Jung Young Doo(チョン・ヨンドゥ)
Doo Dance Theater 主宰。俳優としての活動を経て、韓国芸術総合学校で舞踊を学ぶ。
西洋的で高度なダンスメソッドと明確なコンセプトを併せ持つ中に、東洋的に抑制された繊細な動きを加えることで、新たな時間と空間を創造している。京都国際ダンスワークショップの講師を毎年勤める他、日本での活動も精力的に行い多くの支持を集める。元、立教大学現代心理学部映像身体学科特任准教授。

*公募で集まった新潟在住の10-20代のダンサーと共に新作を上演
 
 
プレトーク:

「こんなものまでダンスなの!?  秘蔵映像と最新情報で語るコンテンポラリーダンス徹底ガイド」
乗越たかお(作家・ヤサぐれ舞踊評論家)

世界中のダンスシーンを見続けている乗越さんによる映像付きのトーク。Choreographers2023新潟公演の参加振付家の位置づけも含めてダンスの歴史を振り返りつつ、独自のガイドをお話しいただきます。コンテンポラリーダンスが面白くなること間違いなし。


関連企画:
「アーツカウンシル新潟 語りの場 Vol.34 振付家の役割、その多様性」
11月4日(土)16:00~18:00
場所:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 練習室4
話し手:チョン・ヨンドゥ、池ヶ谷奏 ※通訳あり
詳細・申込:https://artscouncil-niigata.jp/6092/ ※参加者募集中!
主催:アーツカウンシル新潟((公財)新潟市芸術文化振興財団)


関連企画として、アーツカウンシル新潟主催により、Choreographers2023新潟公演の参加振付家2組によるトークを開きます。
話し手にチョン・ヨンドゥさんと、池ヶ谷奏さんをお迎えし、振付家が作品をつくり上げるときの思考、作品を通して私たちに「今」を問いかける振付家の存在に迫ります。「コンテンポラリーダンスとは」「振付家の役割」「ダンス作品をつくること」をゲストお二人と一緒に解き明かしましょう。
無料、要事前申込。zoom配信もあります!

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[お問い合わせ]
JCDN新潟地域制作 山下(やました)choreo.niigata@gmail.com
NPO法人JCDN TEL:075-361-4685 MAIL:info★jcdn.org *★を@に変えて送信してください
(公演当日専用 TEL:070-9040-7058)

【スタッフ】
舞台監督:浜村修司 照明:伊藤雅一(RYU)  音響:高田文尋((株)ソルサウンドサービス) 
宣伝美術:西岡勉  
プロデューサー:佐東範一 ディレクター:神前沙織 制作:韓ヨルム
JCDN新潟公演制作:山下佳蓮

【開催クレジット】
助成: 文化庁文化芸術振興費補助金統括団体による文化芸術需要回復・地域活性化事業(アートキャラバン2)|独立行政法人日本芸術文化振興会
[主催]NPO法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク(JCDN)、公益財団法人全国公立文化施設協会
[協力] アーツカウンシル新潟((公財)新潟市芸術文化振興財団)、新潟市洋舞踊協会、新潟県高等学校体育連盟ダンス専門部
[後援] 新潟県、新潟市、新潟市教育委員会

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Choreographers 2023 新潟公演

販売終了

会場
新潟市音楽文化会館(〒951-8132 新潟県新潟市中央区一番堀通町3-2)
日時
2024年 1月8日(月祝)15:00開演
プレトーク14:00~14:45(13:45開場)
料金
(全席自由)
一般 3,000円/U25・障がい者* 2,000円/高校生以下 1,000円
※当日500円増 ※障がい者は介助者1名も同料金 ※JCDN会員割引有
※未就学児入場不可
※プレトークは、要公演チケット提示
※「U25・障がい者」「高校生以下」チケットは、入場時に証明書をご提示ください。

[チケット発売日] 10月27日(金)

[取扱]
・新潟市音楽文化会館(窓口のみ9:00~17:00)
・WEB(カンフェティ) 
 http://confetti-web.com/choreographers2023
・JCDN会員割引は、JCDN Dance Online Shop(https://jcdn.official.ec/)のみ取扱。

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