Choreographers 2022 沖縄公演

次代の振付家によるダンス作品トリプルビル&トーク
2023年3月12日(日)18:00開演
プレトーク17:00~17:45(16:45開場)
会場:那覇文化芸術劇場なはーと 小劇場
   (〒900-0015 沖縄県那覇市久茂地3-26-27)

振付家・上演作品:
横山彰乃 / lal banshees「海底に雪」*KCA2020奨励賞
米須香音「沖縄の空はいつも曇り」 *初演
山下残「横浜滞在」*ゲスト作品

◎公演前プレトーク:
「こんなものまでダンスなの!? 秘蔵映像と最新情報で語るコンテンポラリー・ダンス徹底ガイド」
乗越たかお(作家・ヤサぐれ舞踊評論家)

チケット発売日: 2023年1月11日(水)
[料金](全席自由)一般 2,700円/U25・障がい者* 2,000円/高校生以下 1,000円
チケット取扱:https://choreographers.jcdn.org/reservepost
【完売御礼!】3月10日12:00をもちまして、前売りチケットはすべて完売となりました。当日券は、3月12日(日)16:00〜より、先着順にて会場受付にて若干数販売します。劇場にてみなさまのお越しを心よりお待ちしております。
※02.21 up date: 3/13(月)19:00 横山彰乃によるワークショップ予約受付中!

ーコンテンポラリーダンスの振付家の役割って案外知られていない。「振りを付ける」ことに留まらず、作家であり、演出家であり、思想家であり、冒険家であり・・・。ダンスは、時には社会を察知し、真実を探るメディアでもあるのだ! 「Choreographers」は、そんな振付家にまつわるあれこれを、上演&トークを通して掘り下げるシリーズです。 
第三弾は、「KYOTO CHOREOGRAPHY AWARD(KCA)2020」奨励賞受賞振付家・横山彰乃の受賞作「海底に雪」が沖縄初上陸。感覚の細部を刺激する舞台美術を含むchoreograph(振付)の一端を、ぜひ劇場で。他に、地元沖縄から20代の振付家の作品、JCDNイチオシのゲスト作品と、3つ全く世界観の異なる作品を一挙上演します。コンテンポラリーダンスに初めて触れる方も、ぜひトークと合わせてご覧ください。


[振付家・作品紹介]

■横山彰乃 / lal banshees(埼玉/東京)
「海底に雪」
振付・演出:横山彰乃
出演:鈴木春香、吉野菜々子、横山彰乃 / 斎木穂乃香
助成 : 公益財団法人セゾン文化財団
初演:2018年

 


よく知っている底から水面を見上げ

知らない水平線を思い浮かべず
音の届く先まで睡り
どこかの花を想う

インターネットが当たり前にあり、簡単に遠く離れた「世界」のことを知った気になる。
情報の濁流の中で、隠れているものについては十分にわからないまま、次の流れに飲み込まれていく。

海の底にも、人の目には触れない流れがきっとたくさんある。
潜ってみないとわからないことだらけで、本当は何も知ってなんかいない。
それでも、絶えず変化している不確かの中で、通り過ぎることのできない違和感を見つめながら想像する。

意味や物語ではない、身体の動きが感覚に呼応する、その瞬間に立ち会えると願って。

――横山彰乃は、音楽とリンクした緻密な振付や新たな身体感覚の動きを追求した見た目にもポップな振付に定評があり、個人ではMVや音楽ライブの振付などショービジネスもこなす。2016年にカンパニー「lal banshees」を立ち上げ、ここ数年で国内の複数の振付家賞にノミネート。2021年からセゾン文化財団セゾンフェローⅠとして、新作に向けたワークを行っている。卓越した空間演出と振付が、ゴージャスで華やかで現実にはない想像世界に観客を導く。初めてダンスを観る方にも親しみやすく、彼女の作品を通して、子どもにも大人にも振付の奥深さを体感してほしい。


■米須香音(東京/沖縄)
「沖縄の空はいつも曇り」
振付・演出:米須香音
出演:井手碧、糸数育美、内間るり子、久田美海、照屋舞生好、渡久地舞子、比嘉千莉、米須香音
Special Thanks:糸数育美

あなたのちむぐくるに問う。

幼い頃から感じていた「沖縄の空気」。
ずっとどこかで感じでいた暗くてじめっとしてる根本の部分。
暖かくて明るい沖縄の奥底に感じる根暗で湿った空気に汗の匂いがするような感覚。
それは外からは見えないのかもしれない。
私はそんな沖縄でどう生きてきた?あなたはどう生きてきた?
そしてこれからどう生きていく?

―沖縄出身の米須香音は、<幼い頃から感じていた「沖縄の空気」、ずっとどこかで感じでいた暗くてじめっとしている根本の部分>をテーマに処女作を発表する。沖縄に生まれ育ち、大人になって関東で活動する彼女は、いま内地の友人たちや同世代から見られる沖縄とは違う、外からは見えない沖縄を描きたいという。「この社会で生きることと踊ることは隣りあわせ」だという彼女が、10代から40代の沖縄に生まれ暮らすダンサーの身体をとおして描く世界。それは、沖縄の観客にどう響くのか。

 

■山下残(京都)
「横浜滞在」 
振付 山下残
出演 デツ禎稀、山下残

 

みなとみらい21がんばって24時間工事しているけど、解体も構築もできていない僕は、何もない空き地で遊んでいる子供がそのまま大きくなったようなもんだ。

2002年の夏から秋にかけて、フランスの振付家フィリップ・ドゥクフレの日本滞在クリエーションメンバーとして横浜に2か月ほど招かれる機会があり、せっかく京都から行くし、たぶんひとりでウィクリーマンションに住んで夜とかのリハーサルがない時間に何かできるなと思い、クリエーションが終わるころを見計らって単独でSTスポットをかりて自主公演を企画しました。しかしながら、そんなついでのように作品が出来る訳なく、本番間近に最初の10分しか出来ていないとこで、照明のアイカワマサアキさんに観せたら、初対面でひとこと「面白いね」って言ってもらえて、その後にグイグイ完成まで辿り着けたことを思い出します。『横浜滞在』は正式タイトルだと思われにくいらしく、観た人からよく「あのラップするやつ」と言われるのですが、2000年代初めの日本のヒップホップに影響を受けているのは確かです。あとダンスを書くことの実験でもありました。

―ゲスト作品として紹介するのは山下残の短編傑作『横浜滞在』。20年前の2002年夏から秋にかけて、招かれた仕事で横浜のウィクリーマンションにひとりで住んでいる頃に創作された。この頃の山下は‘ダンスを書く’というコレオグラフ(振付)に取り組み、100ページの本を観客に配りページをめくりながら本と舞台を交互に観る『そこに書いてある』など、既にあるダンスのテクニックを使わずに言葉から振付を発明する試みを追求していた。『横浜滞在』の場合は、山下自身の「日記」が言葉のモチーフとなる。ラップ調に繰り出される言葉と、その言葉にリンクして動く一人のダンサー。完璧に振付られた‘言葉’は、繰り返されるうちに、なぜかとても自由に我々に「今起きていること」を想起させる。思わず笑ってしまうユーモアあふれる山下のダンス、お楽しみください。

「横浜滞在」作品上演歴:
2002年10月 横浜 ST SPOT
2008年12月 京都・山下残アトリエ LIVE SOUTH Vol.1
2009年2月 横浜市開港記念会館 We Dance
2009年3月 高松市美術館
2009年10月 福岡イズムホール JCDN 踊りに行くぜ
2009年10月 札幌コンカリーニョ JCDN 踊りに行くぜ
2009年12月 宮崎県立芸術劇場 JCDN 踊りに行くぜ
2010年3月 東京・浅草アサヒ・アートスクエア JCDN 踊りに行くぜ
2010年4月 群馬県立女子大学
2010年9月 USA・ポートランド Time-Based Art Festival
2011年8月 シンガポール ESPLANADE
2012年2月 横浜赤レンガ倉庫 1号館 TPAM
2021年7月 京都 UrBANGUILD FOuR DANCERS
2022年2月 愛知・猫と窓ガラス
2022年3月 京都市東山青少年活動センター ダンスの後に
2022年4月 京都精華大学

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【関連ワークショップ】
「横山彰乃の振付の世界を知る、振付家・ダンサーのためのワークショップ」

ダンスといっても、踊りも作り方も人それぞれです。
「振付」「動き」を作るために何をするのか、作った「動き」をブラッシュアップしてみる。そんな、ダンスのヒントになるものを一緒に考えてみるWSです(踊ります)。
踊ることが好きな人、ダンス作品を作ってみたい方々、ぜひ受けてみてください。(横山彰乃)

日時:2023年3月13日(月)19:00-21:00
会場:那覇市牧志駅前ほしぞら公民館(沖縄県那覇市安里2-1-1さいおんスクエア3階)
参加費: 2,000円(税込)
対象:コンテンポラリーダンスの振付家、または振付を志すダンサー、パフォーマー等。踊ることが初めての方も、コンテンポラリーダンス作品の創作に興味や関心があれば参加可。
定員:20人(要事前申込。先着順。)

申込:https://forms.gle/aqYSjPba3St6yo897
上記グーグルフォームよりお申し込みください。追って参加費の入金方法をメールにてお知らせします。定員を超えた場合は、お断りすることもありますのでご了承ください。
問合:coreookinawa02@gmail.com(担当:国仲)

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[お問い合わせ]
沖縄公演制作(オガワ) Tel: 090-2996-1242 Mail: choreookinawa★gmail.com
NPO法人JCDN Tel: 075-361-4685 Mail:info★jcdn.org
※★を@にかえて送信ください ※電話受付時間(11:00-19:00)

【スタッフ】
舞台監督:浜村修司 照明:伊藤雅一(RYU) 音響:高田文尋((株)ソルサウンドサービス) 
宣伝美術:西岡勉  
プロデューサー:佐東範一 ディレクター:神前沙織 
沖縄公演制作:小川恵祐
ワークショップ制作協力:国仲正也(鳩ス)

【開催クレジット】
文化庁委託事業「令和4年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」
[主催] 文化庁/NPO法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク(JCDN)ロゴあり
[後援] 沖縄県、(公財)沖縄県文化振興会、沖縄タイムス社、琉球新報社、琉球放送(株)、FM沖縄、ラジオ沖縄、fm那覇

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Choreographers 2022 沖縄公演 次代の振付家によるダンス作品トリプルビル&トーク

販売終了

会場
会場:那覇文化芸術劇場なはーと 小劇場
(〒900-0015 沖縄県那覇市久茂地3-26-27)
日時
2023年3月12日(日)18:00開演 
プレトーク17:00~17:45(16:45開場)
料金
(全席自由)
一般 2,700円/U25・障がい者* 2,000円/高校生以下 1,000円
※当日300円増 ※障がい者は介助者1名も同料金 ※JCDN会員割引有
※未就学児入場不可
※「U25・障がい者」「高校生以下」チケットは、購入時及び当日受付にて証明書をご提示ください。なお、車椅子の方は公演前に問合せまでご連絡ください。
※プレトークは、要公演チケット提示

チケット発売日 2023年1月11日(水)

取扱
・WEB(カンフェティ)
 http://confetti-web.com/choreographers2022
・デパートリウボウ(パレットくもじ4F) 
 Tel 098-867-1171(代表)
・コープあぷれ 
 Tel 098-941-8000

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